京都国立近代美術館「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」展

昨日、京都の「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」

に行ってきました。

今日のリビングカルチャー神戸教室での

講座のテーマ(「日本のやきものと工芸」)

にも合ってるし、いいタイミングで見られました。

 

樂家初代の長次郎から、

現在と次期吉右衛門の作品を

順に見られたのはとてもよかったです。

 

江戸時代の人たちの、

茶陶を作る職人としての心意気と、

現在の人たちの、

伝統を受け継ぐ使命を背負いながら、

なお一人の芸術家としての表現を

極めようとする精神、

どちらも素晴らしいと思いました。

 

また、本阿弥光悦や尾形乾山の作品も

いくつか展示されており、

彼らの作品との違いもまた興味深かったです。

 

それから、

カラーコーディネーター的な感想はというと、

抹茶の緑は、

その鮮やかさを引き立てる

「彩度対比」と「明度対比」の効果が

他のどの色でもなく、「黒」の茶碗で

もっとも強く現れます。

 

利休が黒樂茶碗を好んだのは、

その精神性もさることながら、

お茶碗単体で美しいのではなく、

お茶を点ててお客様に出した時に、

お茶が最も美しい緑色で美味しそうに見えるから、

という理由もあったのではないでしょうか。

 

もっと利休のことを深く知りたいとも思えた展覧会でした。

 

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