大阪歴史博物館「浮世絵ねこの世界展」と特集・常設展示

台風がやってきた翌日、大阪歴史博物館に行ってきました。

主な目的は特別展「ニャンダフル 浮世絵ねこの世界」です。ポスターがまず、とっても可愛くて微笑んでしまいます。

でも、今回はそれ以外にも観たいものがあったので、この機会に大阪歴史博物館の10階から6階までの全ての展示をじっくりと時間をかけて鑑賞しようと、朝から気合を入れて行きました^^

事前に予定を立て、常設展示の10階から順に下に降り、最後に6階の浮世絵ねこを観ることにしました。

エレベーターで10階に着いて降りると、そこは古代の難波宮の世界が広がります。

原寸大に復元された大極殿の空間には圧倒されました。天皇の力の凄さを体感しました。

外を見ると難波宮跡公園が目の前に。今自分が体験している空間があそこに実際にあったんだと思うと不思議な気持ちになります。

9階は中世の大阪。秀吉が大坂城を築く前後の時代です。文楽人形が片岡愛之助さんの声でナビゲートしてくれます。

町の賑わいが1/20で再現された模型。細部まで作り込まれて、解説とともに見ていると、当時の様子がとても生き生きとリアルに感じられます。

また、道頓堀の芝居小屋はこの頃からあったんですね。

人々が生活を楽しんでいた様子が伝わって、見ている私も楽しくなりました^^

8階は体験空間。お子様連れの家族で賑わっていました。が、もう一つの大事な目的がここにあります。

特集展示の「『漣』を生んだ風景 近代水都大阪を描く」です。

福田平八郎の「漣」が観られるのです。2016年に重要文化財に指定されてから、大阪での初めての公開です。

縦156.6㎝ 横185.8cm のプラチナに輝く大画面に、青のシンプルな形の連なりで漣を表す、大胆な思い切りの良い単純さがかっこよく、美しい!

昭和7年の作品ですが、時代を超越したモダンさがあります。例えば江戸琳派の鈴木其一の斬新さをもっと極めたような。。実物をじっくりと見ることができて、本当によかったです。

7階は近・現代フロア大正末期~昭和初期の心斎橋筋や道頓堀などの町並みや家の中が再現され、懐かしさに動けなくなりそうでした。実際、私はまだこの世にいない時代なのに、この感慨はなんなんでしょう。年老いてきたからなのか。。。

そしてここでも、思わぬ作品との出会いがありました。竹内栖鳳が描いた金屏風「獅子図」です。

栖鳳は京都の画家ですが、大阪の歌舞伎役者・中村鴈治郎と親交があるなど、大阪とのゆかりが深かったそうです。

ライオンが屏風から今にも飛び出してきそうな迫力がありました。

盛りだくさんで充実した常設展示を見終え、最後に浮世絵ねこを楽しみました。

どの浮世絵も可愛くてユーモラスで、しかも作品数がとても多いので見応えがあります。

ちょっと異色で面白いのが明治の浮世絵師・小林清親の作品。会場初めの方にあります。

清親は西洋絵画の技法を取り入れ、遠近感や陰影を浮世絵版画で表現しました。今回展示のねこの浮世絵も、立体感があってユニークな作品となっています。

途中ランチ休憩をはさみ、3時間くらいで全て見終わりました。大阪歴史博物館、面白いです^^

普段、美術館や博物館ではここまでじっくりゆっくり時間をかけて見ることがないので、たまにはこういうのもいいなと思いました。

ランチについては後日詳しく書きます^^

大阪歴史博物館の公式サイトはこちら

わさびラボ 小林佳子

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