京都文化博物館の特別展「横山華山」、7月2日(火)の初日に行ってきました。

この展覧会のキャッチコピーが「まだいた、忘れられた天才絵師」。

確かに、日本美術に関する展覧会や本の中で、横山華山の名前を目にする機会は今までほとんどなかったと思います。

それだけに、また、ポスターに使われている作品が色彩豊かで美しいだけに、この展覧会をずっと楽しみにしてきました。

実際に見てみていろんな驚きがありました。それらをいくつか記します。

江戸時代後期の画家である

作者を知らずに絵だけ見たら明治の日本画家ではないかと思うような斬新な作品がいくつもありました。

奇抜なことをしているわけではないのに伝統の重みを感じさせない、洒落た軽妙な味わいがあります。

また、西洋画の立体的な技法を取り入れているものであっても、それが気にならないくらいにさりげなく、日本の絵画としての風情を醸し出しているのがかえって新鮮でした。

曾我蕭白と交流があった。

横山華山は京都在住で、奇想の画家として注目される曾我蕭白と交流して影響を受けました。

ですが、華山の絵は曾我蕭白のような強烈さは全くなく、穏やかで和やかです。

相反する資質があるから惹かれたのでしょうか。蕭白に影響は受けたけれども、それに染まり切らず、他の画家たちの画風も取り入れていったところに、華山のバランス感覚や安定した人格が伺えます。

人物や動物の表情が穏やかで微笑ましい。

これはまさに横山華山の人徳ではないでしょうか。たとえ虎や龍であっても豪快で精悍でありながら、怖い感じがしないのです。

七福神や子供達の笑顔には見る側も和んで微笑んでしまいます^^

「祇園祭礼図巻」全二巻が見られる。

「祇園祭礼図巻」は上下二巻約30mに渡って、江戸時代後期の祇園祭の全貌をとても細かく克明に描いた絵巻物です。

圧倒的なスケールなのですが、そこからは人々の楽しげな様子や賑わい、音までもが聞こえてくるような生き生きとした臨場感が伝わってきます。華山の、周囲の人々や生まれ育った土地に対する愛着や優しい眼差しが感じられる傑作だと思います。

また、京都では7月から祇園祭が始まっており、京都文化博物館の近くでも長刀鉾があります。

祇園祭の最中の京都で、「祇園祭礼図巻」を堪能できる、素晴らしい企画だと思いました。

図録も美しい

表紙はマットな白い紙に、ロゴと図柄が艶ありで浮き出ています。

余白が多めなところが横山華山らしく、色彩の美しさが強調されて秀逸なデザインです。

今までよく知らなかった素晴らしい画家に会えて本当によかったです^^

8月6日(火)「横山華山」展見どころ解説+ランチ会開催します。

わさびラボでは、8月6日(火)、京都文化博物館「横山華山」展見どころ解説+ランチを楽しみむ会を開催します。

ランチは博物館内の「手打ちそば・蕎麦料理 有喜屋(うきや)」。先斗町に本店がある老舗です。

重要文化財にもなっている京都文化博物館の別館や、周辺の美味しいカフェもご案内します。

詳細はこちら。

ご参加お待ちしております!

わさびラボ 小林佳子