いずみ市民大学教養学部「知って楽しい 世界の名画」第8回 伊藤若冲「動植綵絵 群鶏図」
8月21日はいずみ市民大学教養学部「知って楽しい世界の名画」全10回のうち第8回、「伊藤若冲『動植綵絵 群鶏図』」の講座のお仕事でした。
今回も、猛暑にもかかわらず大勢お越しいただきました。
この講座は当初定員50名で募集したのですが、数日経たないうちに満席となり、72名に定員増員しましたが、さらにその倍くらいのご応募があったとのことで、大変うれしく思います。
講座が始まってもう8回めになりますが、毎回、皆様の美術を愛する熱気に包まれてお話を聴いていただけることは本当に講師冥利に尽きます。
今回のテーマの作品は、「動植綵絵」のうち、最もたくさんの鶏が描かれている1枚を選び徹底解説し、その他の多彩な彼の作品と生涯をあわせてご紹介し見方や楽しみ方をお伝えしました。
若冲は京坂で活動した画家ですし、和泉市久保惣記念美術館にも若冲の作品が所蔵されていることもあり、みなさまよくおなじみの画家であると思い、2000年頃の修復作業で新たにわかったことなどかなり詳しいことまで解説しました。
絵画で使われている絵具の調査に用いられるX線分析法とその結果について、大まかにではありますが解説できるアートナビゲーターは私しかいないんじゃないかと思っています。
講座が終わって帰り道、堺のアルフォンス・ミュシャ館に行きました。
私の講座「絵画で読み解く科学の歴史」全6回のうち第6回のテーマがミュシャのポスター「パーフェクタ」で、それに関する展示があると知って行こうと思ったのです。
さらに今回は、リトグラフの道具や制作過程の展示や映像があり、大変興味深く勉強になりました。
美しいポスターには膨大な手間と労力がかかっていることを実感しました。
休憩は堺市駅近くのケーキ屋さんヴィベールのカフェで。レモン味のケーキとコーヒーが美味しく、ゆったりした空間ですてきなひとときを過ごしました。
次回はがらりと趣向が変わって西洋美術のムンク、これもまた皆様に聴いていただくのが楽しみです。