あべのハルカス美術館「印象派・光の系譜」展

あべのハルカス美術館「印象派・光の系譜」展に行ってきました。

古代から現代まで、約50万点もの文化財を所蔵するイスラエル博物館が誇る印象派のコレクションの展覧会です。

約70点の作品がまとまって来日するのは初めてのことで、出品作の約8割が日本初公開という貴重な機会です。

モネやルノワールなどの印象派に加え、その前のコローなどバルビゾン派、その後のゴッホ、ゴーガン、ナビ派まで多彩な作品が楽しめます。

しかも写真撮影可能な作品がいくつかあるので撮ってきました♪

会場は「光の系譜」をテーマに、4つの章に分かれています。

まず第1章の「水の風景と反映」

モネ「睡蓮の池」。メインビジュアルになっている作品です。

柔らかく溶け込むようなタッチで、水面がゆらゆらと動いているように見えるのが不思議です。

その他の作品も、水の透明感や流れる動きが感じられるものが満ち溢れていました。

そして注目するべきなのは壁の色です。

ちょっとくすんだソフトなトーンの青緑。第1章の壁はこの色で統一されています。

しかも!床の色も同系色でもう一段明るい色で合わせてあるのです

絵画そのものの清らかさに加え、壁と床の色がソフトな青緑であることで、会場全体にさわやか〜な空気が流れていました

壁と床、特に床の色って、絵画に接していないにもかかわらず、その印象を左右する影響力があるんだということに感嘆しました。

第2章は「自然と人のいる風景」。

ゴッホ「プロヴァンスの収穫期」。

明るい色彩と安定感のある構図で、筆触ものびのびとしていて好ましいです。

ゴーガン「ウパウパ(炎の踊り)」。

オレンジ色の炎の動感が印象的です。

第2章の壁と床の色は明るいモスグリーンでした。落ち着いた感じの野原のイメージでしょうか。

第3章は都市の風景。

壁と床は青緑味の明るいグレー。都会のイメージですね。

こちらの注目はなんといってもレッサー・ユリィではないでしょうか。

レッサー・ユリィ「夜のポツダム広場」。

レッサー・ユリィ「冬のベルリン」。

この画家のことは初めて知りましたが、ドイツの画家で、その作品とともにかなり苦労の多い人生を送ったようです。

作品の雰囲気もなんとなく哀愁漂っているところが他の印象派の作品と違っていて、際立っていました。

第4章は人物と静物。

ルノワール「花瓶に生けられた薔薇」。

幸福感に包まれた彼の絵画はいつ見てもふんわりと楽しくなりますね。

壁と床の色は暖かみのあるベージュ。

人々の生活のぬくもりが一層よく伝わる色です。

全体を見終わっての感想は、明るい光と色彩、そよそよと吹く風に満たされたような、そんな素敵な場所で、眼と心が癒される素敵な作品の数々を楽しめました。

印象派がお好きな方、明るく澄んだ色調の絵画が好きな方には特におすすめです。

【お知らせ】

印象派の絵画鑑賞がもっと楽しくなるオンライン講座「【よくわかる印象派】西洋美術の楽しみ方」開催します。

「印象派とは何ぞや?」から始まり、
・結成のきっかけ
・色彩や技法の特徴
・印象派終了までの画家たちのドラマ
・モネやルノワール、ドガ、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌなど、印象派に関わった画家たちのエピソードと彼らの絵画の鑑賞のポイント
など、順を追って楽しくわかりやすく解説します。

おなじみの印象派の世界がぐっと広がるような講座です。

今回の展覧会の展示作品もいくつか取り上げます。

【日時】

2022年2月27日(日)10:00 – 11:30

2022年3月2日(水)10:00 – 11:30

*いずれの日程も同じ内容です。

【受講料】3000円(税込)PDF資料代が含まれます

ZOOM を使用したオンライン講座です。

詳細・お申し込みは以下のURLからご確認ください。

【よくわかる印象派】西洋美術の楽しみ方
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お申し込みお待ちしております。

わさびラボ 小林佳子

 

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