パンケーキ 「メアリー・ポピンズのお料理教室」より

「メアリー・ポピンズのお料理教室」より、「パンケーキ(Pancakes)」を作りました。
作ってみて、日本でおなじみのパンケーキとは少し違うということがわかりました。
まず材料。
小麦粉、塩、卵、牛乳、バターです。
砂糖とベーキングパウダーは入っていません。
甘くないし、膨らまないのです。
次に作り方。
全て混ぜたら1時間ほど寝かせて、フライパンで焼きます。
大さじたっぷり1杯分を15cmほどのフライパン全体に広げるので、かなり薄くなります。
一般的なパンケーキではなくてむしろクレープと同じものと思われます。
全部焼けたら1枚ずつくるくると巻きます。
そして食べる時。
砂糖とレモンの絞り汁をふりかけていただきます。
パンケーキが甘くなくてまったりした味わいなので、甘酸っぱい味がよく合います。
レモンはたっぷりと絞ったほうがより美味しい♪
あっさりしているのでするっと食べられてしまいます。
シンプルだけど食べたことのない味で美味しい。イギリスらしいお菓子だと思いました。
イギリスのパンケーキ
イギリスには「パンケーキ・デイ」という伝統行事があるのだそうです。
イースター(復活祭)から約40日前から始まる四旬節の前日を「Shrove Tuesday」と呼び、レモンと砂糖を添えたパンケーキを焼くことが習慣となったのが始まりです。
四旬節は節制や祈り、断食などによる悔い改めの期間とされており、その期間に突入する前の儀式だったのでしょうか。
断食に入ると卵や牛乳が消費できなくなるのでもったいないから使い切ってしまおうという理由もあったかもしれません。
また、「パンケーキ・デイ」には、フライパンを持った参加者が、パンケーキを空中に放ってフライパンで受け取る動作をしながら通りを競走するという「パンケーキ・レース」が行われます。
これは15世紀に主婦がパンケーキ作りで忙しすぎたために、フライパンとパンケーキを持ったまま家から教会まで走ったことに由来するといわれています。
そのため、参加者は基本的に女性で、男性が参加する時はエプロンを身につけなければならないのだそうです。
なんだかとても楽しそうですね。
もともとはキリスト教徒としての習慣から、国中で楽しむ祝祭的イベントにと変化しながらも、昔からずっと同じものを食べて楽しむ。
素敵なことだと思います。