バニラ・エッセンスとバニラ・エクストラクト

おはなしつき料理の本「メアリー・ポピンズのお料理教室」と、その英語版「Mary Poppins in the Kitchen」を通してバニラ・エッセンスとバニラ・エクストラクトの違いを知りました。

違いを知ったきっかけ

先日、「メアリー・ポピンズのお料理教室」の中から「貴婦人のクッキー」を作った時のこと。

その時の記事はこちら

材料に「バニラ・エッセンス 小さじ1杯」とありました。

日本のお菓子本だと、バニラ・エッセンスはたいがい「少々」とか「数滴」とあるので、少々多すぎるんじゃないかと思いました。

私が使ったバニラエッセンスのメーカー共立食品の商品紹介ページには、「材料100gに対して3~5振りの割合が目安です」と記載されています。

このレシピだけが多いのかと思い、他のお菓子のレシピも調べましたが、小さじ一杯のものが多かったです。

英語版では「バニラ・エクストラクト」だった

イギリス人はバニラ好きなんだろうかとも思いましたが、なんだか気になって、英語版の「Mary Poppins in the Kitchen」のレシピを確かめてみました。

するとそこには「vanilla extract」(バニラ・エクストラクト)と記載されていました。

「バニラ・エッセンス」じゃないんだ!初めて知りました。

そこでバニラ・エクストラクトについて調べてみたところ、二つは違うものでした。

エッセンスとエクストラクトの違い

「バニラ・エッセンス」は、バニラの香り成分をアルコールに浸して抽出したもの。

香り成分の多くは人工的に作られています。

ちなみに共立食品の表示は「食品添加物(香料製剤)」となっており、成分にはエタノール、グリセリン、カラメルが記載されています。

一方、天然のバニラビーンズを使って抽出したものを特別に「バニラ・エクストラクト」と呼ぶようです。

エッセンスの方が香り成分の濃度が高く、安価だけれど、添加物、化合物が使用されている。

エクストラクトは天然の香りだけれど、高価で、よりたくさんの量が必要。

ということがわかりました。

エクストラクトはアマゾンでも販売されていて、2000円くらいですが、もっと高級なものもあるみたいです。

ちなみにエッセンスは近所のスーパーで買いました。200円未満だったと思います。

結論と考察

「メアリー・ポピンズのお料理教室」に記載されているバニラ・エッセンスはバニラ・エクストラクトのことだったようです。

バニラ香料の主成分となるバニリンが初めて合成されたのは1874年のドイツでのことでした(Wikipediaより)。

「メアリー・ポピンズのお料理教室」は1975年に出版されているので、人工のエッセンスは既に大量生産されていたかもしれません。

人工のエッセンスではなく天然のエクストラクトを使うのはメアリー・ポピンズのこだわりでしょうか。

エクストラクトはバニラビーンズをお酒に漬けて自作することもできますが、やはりエッセンスよりは高くつきます。

本のレシピを忠実に再現するというコンセプトでしたが、まだ買ったばかりですし、しばらくはエッセンスを使用しようと思います。

ただし、量は少なく、です^^

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